▼木造狛犬二躯
・有形文化財
・阿形、吽形ともにほぼ同じ大きさで、両像ともに力量感及び勢いがあり、丁寧な造りとなっています。表面に施されている塗りは、後の時代(江戸時代末ごろ)に行われたもので、作られた当時は木地の狛犬だったと考えられます。
胴体は一木造りとなっており、尾の部分だけ後で取り付ける工法となっています。また台座の部分は裏面には4ヶ所の穴があり、4本の脚を持った台座に狛犬は置かれていたものと想像されます。
狛犬の作者については、随身像と作風及び材質が似ていることから同一人物の作品ではないかと考えられています。
また製作時期は、随身像に書かれていた「延文5年(1359)」頃に作られたのではないかと考えられています。 川内町教育委員会
▼随身立像二躯
・県指定有形文化財
・桧材寄木造
・法眼(ほうけん)作
・南北朝延文4年(1359)造立
・像高:右138cm、左135cm
・昭和49年5月30日、文化庁倉田文作先生の鑑定を受けたところ、全国的にも珍しく価値高きものと認められたため、仏師菰田宗二郎氏に依頼し■■したところを修理復元した。
・昭和51年4月、愛媛県より文化財の指定を受けた。
昭和51年7月 川内町教育委員会
▼三島神社本殿
・国指定重要文化財(平成4年8月10日指定)
・大山積命を主祭神とし、その創立については諸説有り詳らかでない。
・暦応元年(1338)、河野通郷(みちさと)が大山積神社を崇敬し、それにならって社殿を建立したと伝えられる。
・本殿の造りは三間社流造(さんげんしゃながれつくり)といい、銅板葺(旧桧皮葺)であり、梁間4.5m、桁行4.2mの大きさである。
・中世の三間社流造としては全国最大級の大山祗神社本殿と比べると半分程度の大きさである。
・蟇股(かえるまた)、手挟(たばさみ)等の様式手法から本社大山祗神社本殿の原形をなすものではないかと言われる。
・14世紀中期頃(室町前期)の建築と推定される。
・四国地方で数少ない神社建築として価値が高く、三間社流造としては現在愛媛県下で最古である。四国全体でも香川県の神谷神社本殿に次いで古い建築である。