[KOMIL:KOtaro's Miscellaneous
Information Laboratory] Copyright (C) Kotaro Iseki (1996〜2022). All rights reserved |
こたろう博物学研究所
探訪記録:20000524 |
【トップページに戻る】【インデックスに戻る】 |
明神山・秋葉山(伊予市/双海町)登山【平成12年(2000)5月24日】10:00過ぎに自宅を出発。国道56号線を南下し、犬寄トンネル・東峰トンネルを抜けたところで、左に折れる。旧犬寄峠の四辻を左折。次の分岐を真っ直ぐ行くとやがて蜜柑畑に到り、北伊予農協堆肥センターの建屋が見えてくる。ここから少し行ったところで舗装が途切れ、林道柆野カヤマ線に移る。このまま林道を車で進んでいこうとも思ったが、我が愛車の足元、特にタイヤが心許ない状態。いきなりパンクでもされると困ってしまう。そこで林道入り口の路傍に車を停め、てくてくと歩いていくことにした。車中で時刻を確認。時計の針は10:50を示している。登山準備を整え、早速歩き始める。 「えっと、....現在の時刻を再確認...っと....。ん?....無い!腕時計が無いがぁ!」
「まあ景色でも見ながらゆっくり歩いていったらそのうち着くでしょ」
やがて右脇に赤い標柱が埋まっているのを発見する。「おっ!ここが登山口か!」と手前の薮を掻き分けて、なにやら記されている文字を確認してみると「酸性雨モニタリング点」。がっかりして再び歩き始める。 歩き始めて40分。標識類は一切ないが、コルのところの雑木に赤テープが数枚張り付けられているのが目に留まる。登山口にやっと辿りついたという安堵感を覚える。このまま登山口が見つからなければ、本ページの題名は「林道徒歩記」にしなければならないところだった。「さあ一息つこうか」....とポケットをまさぐり煙草の箱を取り出して蓋を開けると、
5分ほど休んで登山再開。登山道の入口は薮が覆っており、「薮こぎ必至」といった感じである。ふと自分の腕元をみると、
登り始めこそ多少茅などの草木が鬱陶しかったが、心配は御無用であった。登り始めてすぐの分岐路を右に折れると、木々の間に比較的ゆったりとした登山道が続いている。行く手を遮るような「はしかい」小木も生い茂ってはいない。 しばらくは急坂が続く。急坂と言っても枝を掴んでいくような坂ではなく、多少しんどいかなと思わせる程度である。10分ほどで小休止するには丁度よい平な部分に出る。ここからは右手が杉の植林帯、左手が落葉樹の林となる。その境界に登山道がついているのだが、時折道が不明瞭になる。しかし、稜線をしっかり捕えていけば、すぐに赤テープの切れ端に出会うことができるので、迷う心配はなさそうだ。やがて四方八方杉の茂る植林帯の中に出る。ふと右上方を見上げると、青い空からまばゆい光が下りてくる明るい空間が見える。右に折れて上がっていくと稜線に出る。稜線南側は伐採しているため、景色が開けている。東〜南〜西にかけて取り囲むような山々の姿が目に飛び込んでくる。 ここから2分足らずで三角点に辿り着く。時刻は11:50。登山口から30分足らずで到着である。このまま、秋葉山目指して歩いていき、そこで昼食に移ろうかとも思ったが、山頂からの展望を写真に収めている間に一斉に正午を示すチャイムが山間のあちこちから響いてきた。色んな音が混じり合ってなんじゃこりゃといった感じであったが、その中でとりわけ大きかった「正午の音楽」は、何と会社(工場)で流れるメロディーと同じである。そのメロディを耳にすると条件反射的に食欲が出てきたので、ゆっくり腰を下ろすことにする。
30分ほどの山頂の時間を満喫し、下山に移る。もう少しゆっくりしても良かったのだが、夏が近いせいか虫がぶんぶん飛び交い、五月蝿いので腰を上げることにした。
引き続き秋葉山を目指して林道を歩く。こちらも登山口を探しながらの道であるためか、結構距離を感じてしまう。
10分ほど歩いたところのコンクリートブロック壁の切れ目のところに最初の赤テープを発見。どうも悪路のような気がするのでパスする。続いて3分後、一見しっかりした登山道が続いているが、上を見上げると植林帯で傾斜もややきつそうであるので、こちらもパスする。更に歩くこと3分で林道終点に到着。その先にも赤テープが取り付けられた登山道が見えるので、ここから登ることとする。稜線に沿って比較的明瞭な道が続く。すぐに最初のピークに着き、それを乗り越えると次の上りの途中で尾根道が少し不明瞭となる。赤いポリプロピレンの荷造り紐が植林帯の巻道の方に括りつけられているので、右手に分かれ、そちらを歩くこととする。 上り始めて20分で山頂よりやや東(正確には北東)の稜線に着く。ここで折り返して稜線に沿って歩けばすぐに秋葉山頂に辿り着く。ここには三角点の標石は無く、松中OB会の立て札が立つのみである。景観も然程よろしくない。やや北に下って歩いていくと、急に景色が開けてくる。そこには石造りの祠が祀られている。秋葉山という名前から察するに、きっと地元の人が防火祈願の意味を込めて高知県の秋葉神社から勧請して祭ったのだろう。
10分ほど休んで下山に移る。秋葉山山頂からはトラバース路ではなく、稜線を下りる。上りの際には不明瞭に見えたが、結構踏み跡がしっかりしている。調子に乗ってすいすい下りていく。そして見覚えのある最初のピークから下りていこうとした時、ふと登山道と方向を見失ってしまう。まあ何とかなるでしょうと太陽の光の射し込む方向をずっと歩いて行くと登ったときより急峻な勾配の斜面を降りていくことになった。気が付けば林道終点の側壁上部に着いていた。降り口が無いため、一旦上に引き返すように歩いて、最初のぼってきた道に合流し、事無きを得た。 あとは林道を引き返すだけ。「やっぱり車で登山口まで行ったほうが良かったな....」としつこいように怠惰な気持ちが涌き上がったものの、途中、来るときには気付かなかったエゴノキの花を発見したときは、随分と得した気分になった。てくてく歩いて1時間、駐車した場所まで戻ってきた。 合計昼食含みで3時間45分。大半は山登りというよりは林道歩きであったが、植物の名前もだいぶ覚えたし、まぁこんな山行もたまにはよかろう。
【同行者】なし 【コースタイム】 総歩行時間:約3時間 林道入口→(30分)→登山口→(30分)→明神山山頂→(15分)→登山口→(15分)→林道終点→(25分)→秋葉山山頂→(1分)→祠→(2分)→秋葉山山頂→(20分)→林道終点→(60分)→林道入口 |
ご意見・ご感想は